雑貨のプロに聞く印象的なギフトの選び方

インタビュー

2023.6.17

大切な人への贈り物相手が喜んでくれるものでも気を遣わせないものできればちょっとしたサプライズも……そう考えるとギフト選びはなかなか難しいものですよね
今回のZOOM JOURNALでは雑貨コーディネーターのオモムロニさんにプロが考えるギフト選びのコツやもらって嬉しかったアイテムについてのお話を伺います誰かに贈り物をする予定の方はぜひ参考にしてみてください

――大切な人へのギフトを選ぶときに大事にしていることは何ですか?

贈り物にもさまざまなシチュエーションがあります例えば結婚祝いや出産祝いなどの“晴れの日のギフト” に迷ったら思い切って相手に何が欲しい?と聞いてしまうのも手サプライズよりも相手が本当に欲しいものかつ他の人とかぶらないものを選びたいのであえてリクエストをしてもらうのもアリだと思います

反対に手土産やちょっとしたお祝いなどもっと日常的な“デイリーギフト”では相手が欲しいものをあげるというセオリーを一旦取っ払って自分が贈りたいものを贈ることが多いです相手のことを考えすぎるとあれこれ迷って何が正解かわからなくなってしまうんですよねそれよりむしろ自分が好きなものを贈る方が気持ちがストレートに伝わるのではないかと思っています

必然的にデイリーギフトは実際に自分が使って本当に良かったと思えたものを選ぶようにしていますこれ良かったから使ってみて!と熱量を持ってプレゼンできればその場の会話も広がり相手も変に気を遣わないと思うんですそれからちょっとしたサプライズ例えばすごくスタイリッシュなスーツを着ている方が靴を脱いだときに面白い靴下を履いていたらなんだかほっこりするじゃないですかギャップや遊び心が好きなのでもちろん相手との関係にもよるんですが……あえてその人の定番やイメージを裏切るような自分じゃ選ばないような贈りものを選んでも面白いですよね

――普段何かモノを探したり見つける 漠然とした情報収集はどういうところからリサーチしていますか?

入り口はやはり雑誌やインターネットで探すところから始まります目に留まったアイテムがあればさらに検索を重ねてそれを取り扱うお店のラインナップを調べます気に入ったアイテムからリサーチの枝をどんどん広げていくイメージですねすると例えば地方のセレクトショップのHPに辿り着いて自分のアンテナに全く引っかからなかったような商品と出会うこともあったりしてそんなアイテム探しの旅が延々と続いている感じです

――ご自身がもらったギフトで印象深かったものを教えてください

たくさんあるんですけど……就職試験に失敗してひどく落ち込んで家にこもっていた時期があったんですそのときに友人が長編漫画の1巻と2巻だけをプレゼントしてくれたのが印象的でしたすごく前向きなストーリーで励まされましたし何より続きが気になって本屋に行くために久しぶりに外出できました


心のこもったギフトは人をつなぐコミュニケーションツールでもあるなと感じています先ほどお話した自分が使って本当に良かったと思えたものも会話の種になりますし例えば相手が同郷の方なら地元にちなんだものをプレゼントすれば話のフックになりますよね漫画もそうで読んだ後に感想で盛り上がれるところがポイント全巻ではなく最初の数巻だけっていうカジュアルさも丁度いい贈って終わりではなくその後の相手とのつながりを大切にしていくためにもそこから生まれる会話もイメージしてギフトを選んでみてはいかがでしょうか


オモムロニさんステキなお話をありがとうございました
次回は引き続きオモムロニさんにギフトとしてのZOOMの魅力を語っていただきます

Direction:MOSH books
Writer:荒井奈央
Photo:山本一維

雑貨コーディネーター東京生まれ雑誌やWEBでの執筆雑貨やギフトなどのセレクトやコーディネートなど活動は多岐にわたる雑誌LaLa Begin&Premiumで連載中2019年には初の著書となるDAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア文藝春秋を上梓
Instagram@omomuroni