今回のZOOM JOURNALでは、引き続き、フラワーショップ「(e)vol(イーボル)」の店主、福田まりよさんにインタビュー。あらゆる意味で花とは対照的な文房具というギフトアイテムについて、フローリストの視点から語っていただきます。
子どもの頃に、両親に70色以上がセットになった色鉛筆をもらったことがあります。昔から、いろいろな色が羅列されているのが好きで、眺めているだけで楽しい気持ちになりました。この色鉛筆、実は今も使っていて。30年以上も前にもらったのに、未だに十分使えて、その魅力を失わないところが、文房具の魅力であり、花とは対照的な部分だと感じます。
去年、小学生になる娘の誕生日にも、80色の色鉛筆セットをプレゼントしました。彼女も色鉛筆が大好きで、使っているときにすごく静かになるんです(笑)。感覚的な話になりますが、文房具は、そのアイテム自体にすごく意欲が掻き立てられるもの。集中力が高まるもの。花はあくまで鑑賞するためのものなので、これもまた、対照的で面白いなぁと思います。
やっぱりボールペンは毎日使います。が、どこかから出てきたようなものしか使ってなくて(笑)。今回、ZOOMシリーズを拝見して、ボールペン一つにもこんなに種類があるんだ! と驚いてしまいました。
昔、ヨーロッパに半年だけ住んでいたことがあります。そのときに感じたのが、文房具の質が、お世辞にもいいとは言えないこと。もちろん高級品は別として、日常使いの手頃なボールペンは、書きづらいものが多かった記憶があります。ボールペンって、ものによって、字がキレイに見えたり汚く見えたりするじゃないですか。その点、日本の文房具はすごく優秀だと思います。
まず、そのデザイン性に驚かされました。特にC1の浮遊しているようなノック部分を見たときには、思わず「なにこれ! すごい!」と叫んでしまったほど(笑)。それと、全シリーズに共通して、書き心地がすごく良い。手が止まることなくサラサラ書けて、心なしか字がキレイになったような気がします(笑)。
ギフトバッグもとても印象的ですよね。よくあるボックス型ではなく三角形の入れ物というのが愛らしいし、仰々しくないくらいの特別感がある。私、40代になってから、人に贈るプレゼントに悩むことが多かったんですが、ZOOMはさまざまなシーンで、ギフトとしても活躍してくれそうです。自分用に購入するなら、ダントツでC1がお気に入りです!
考えれば考えるほど、花と文房具は対照的な存在です。ZOOMは開発に3年以上もかかったそうで、そのこだわりに驚かされました。そういう意味では、文房具は、使い心地やスペックの重要度が高いアイテム。長く使えば使うほど、その良さが分かるものだと思っています。
対して花は、とても感覚的なもの。感性で選んで、パッと見たときの心の華やぎに魅了されるものです。そして、一定期間で枯れてしまうもの。花と文房具、とても対照的なアイテムだからこそ、その2つを一緒にギフトとして贈るのも、とても粋で面白いかもしれません。
福田さんステキなお話ありがとうございました。
Direction:MOSH books
Writer:荒井奈央
Photo:片岡 祥
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