透明と不透明の往復を再解釈したZOOM L1
新6色展開で大人の創造性を呼び起こす。

開発者インタビュー

2025.11.19

日本発のコンテンポラリーデザインペンZOOMそのエントリーラインであるZOOM L1がいまさらなる新展開を迎えようとしています目指したのはZOOM L1のコンセプトである透明と不透明の往復の再定義今まで以上にクリエイティブで個性を強化したデザインを目指し新6色展開既存フルブラック+新5色にリニューアルしました今回はこの新しいZOOM L1を手掛けた開発責任者の渡邊 弘樹氏が開発意図やデザインに込めた想いを語ります。

個性的な自己表現を後押しする1本へ

――2025年11月ZOOM L1は既存のフルブラックに新色5色を加えた全6色ラインナップにリニューアルしましたまずは新色を導入することになったきっかけから教えてください。

ZOOMは2023年2月に幅広い世代の方々に愛されるべくリブランディングを行いその中でZOOM L1は時代を問わず普遍的に好まれる3色シルバーフルブラックグラファイトブルー最先端の流行色を取り入れた3色マットブルーマットブラウンマットグレーを展開しましたそして発売後の販売状況を分析したところZOOM L1の購入層である大半が前者の3色の方を好まれていると分かりましたそこで落ち着いた色を好むような大人に向けた色展開に変更しようと考えたのがきっかけです。

――新しい色展開で改めてZOOM L1をどう訴求していきたいと思われたのですか?

今回ZOOM L1の魅力を考え直しキャップ式であることや軸が太いこと軸の二重構造油性ではなく水性ゲルインクを採用しているなどボールペンの中でもかなり個性的な部分が多いと思いました。

そしてZOOM JOURNALでも数々のクリエイターがZOOM L1のデザインの魅力について言及してくださっていることもありユーザーの方々のクリエイティブな活動を支える筆記具にしたいより個性的な自己表現を後押しする1本にしたいと思い新色デザインでZOOM L1の個性を強化しようと考えました。

透明と不透明の往復を今まで以上に楽しめるように

――新色の開発はどのように進んでいったのですか?

最初はキャップなど外側の色を変えるアプローチを考えていましたでもそれだと今までのカラーバリエーションの延長線上に過ぎず個性を強化したとは言えませんどうすればよいか悩んでいましたがある日デザイナーが軸の外側ではなく中の色を変えてみるのはどうでしょう?と提案してくれてそこからリニューアルに向けて視野が広がり人気の3色の中からブラックとシルバーのラインを拡充することにしました。

――中の色を変えるとはどういうことですか?

ZOOM L1は軸が二重構造になっており外軸はデュラビオという植物由来原料のエンジニアリングプラスチックで中軸としてアルミを蒸着させたパイプを入れているんですこの構造のために光の当たり方で軸の見え方が変わりそれが透明と不透明の往復というコンセプトにつながっています今回はこのパイプの色を変えることにチャレンジしました。

――外側ではなく中に入っているパイプの色を変えるのは発想の転換ですねそこからどう進めたのですか?

まずはCGでさまざまな色の組み合わせを見ていき次に色をシールプリントしてパイプに貼り付け外軸と組み合わせたときの色の見え方を検証しましたそしてある程度色を決めた段階で実際の加工で試作品をつくってもらったのですがアルミという素材の特性のため想定していた以上に輝度が高かったですねでもそれが功を奏しました私たちが試作したものよりも光を反射しマットな外軸と組み合わせたときに適度に全体の輝度感が抑えられた落ち着きを見せながらも光が当たったところだけ透明の重なりの奥からキラッと輝きが現れるような個性的な仕上がりになりました。

ブラックのラインはフルブラックと少し霞がかったように見えるスモークブルースモークグリーンスモークカッパーの4色です軸が先端にいくにつれて細くなるため場所によって中軸の色の見え方が変わり透明と不透明のグラデーションを今まで以上に楽しむことができます。

シルバーのラインは中軸の色がよりはっきり見えるアーバンシルバーとフロストブルーの2色で中軸は淡い色にしておりより色の調和を楽しむことができます。

【スモークブルー】 光の差す海のような深いブルー

【スモークグリーン】 雫が滴りきらめく葉のようなグリーン

【スモークカッパー】 赤黒い光沢を纏う銅のようなブラウン

【アーバンシルバー】 ワントーンでまとめて洗練されたシルバー

【フロストシルバー】 結氷を想起させるようなニュアンスブルー

創作活動のスイッチになりたい

――最後に新しくなったZOOM L1の魅力を改めてユーザーの方々にお伝えください。

ZOOM L1は透明と不透明の往復をコンセプトとしており今回軸の外側ではなく中の色を変えることでこのコンセプトをより際立たせることができたと考えていますユーザーの皆さまにはこの二重構造による色の見え方の変化を楽しみながら文章を書いたり絵を描いたりご自身の創作活動に役立ててほしいと願っています。

またZOOM L1はキャップ式なので使用する前にキャップを外す必要がありますノック式と違い書くまでにひと手間がかかるんですでも私たちはこの時間が文章を書いたり絵を描いたりするときの心のスイッチにもなると考えています作業をするための道具としてだけではなく創造をするための道具として新しくなったZOOM L1を活用してもらえると嬉しく思います。

Direction:CREEK & RIVER
Writer:島尻明典
Photo:TESOO KANG

ZOOM L1