想いを文字に乗せて手書きで伝える|kadu

手書きプラス

2025.4.25

デジタルが主流になりつつある現代において手で書くことに造詣が深い方々にお話しを伺い手書きの魅力を伝える手書きプラス今回はSNSを中心に手書き作品を公開し字を書くことの楽しさやペンを持つ大切さを伝えている美文字講師のkaduかづさんに美文字のコツや手書きの魅力を伺いました。

優しさを感じる字を目指して

――kaduさんは2016年からインスタグラムに手書き作品を投稿し始めそれが理想の字と話題になり本も出版されましたがまずはご自身が綺麗な字を書きたいと思われたきっかけなどがあれば教えてください

書はもともと中学生になるまで習っていて得意だったんですその後中断していましたが娘が小学生になり書を習い始めた2008年に私も再開しました娘と一緒に書道教室に通ったら楽しいだろうなと思ったのと私の中で理想とする字の形がありそこに近づきたかったんです。

――その理想の字とはどのような字なのですか?

ひと言でいうと優しさを感じる字です温かみのあるやわらかい線で誰にとっても見やすく多くの方にいいねと思ってもらえるような字が理想です

実は私の学生時代の同級生が書いていた字がとても好きでその字への憧れが根底にあります字をもっと綺麗に書きたいので今もふたつの教室に通いペン習字実用書道書道を習っています

字は内面を表すのなら私は素直で美しい字を書きたい

――今も書を習い続けているのですね一方で美文字講師としてオンライン講座やワークショップで字の書き方もレクチャーされていますがよろしければ美文字のコツを聞かせてください

まずは背筋を伸ばして姿勢を正し肘を気持ち前に置いて腕の稼働範囲を広く取りましょうまた姿勢と同様にペンの持ち方も指の稼働範囲を意識するといいですね具体的にはペンを親指と人差し指で挟んで持ちほかの3本指は添えるだけにします握り込むと力が入って稼働範囲が狭くなるので軽く持ちましょう。

実際に書くときは画数の多い字は大きく少ない字は小さく書くといいですよたとえばひらがなは画数が少なく普通に書くと空白が目立って大きく見えてしまうので小さく書くと全体のバランスがよくなります

あとはゆっくり書くことが大事です丁寧に時間を使うと字にも反映されます。

――ゆっくり書くことで字がどのように良くなるのですか?

丁寧に書くことで最後まで線を意識して引くことができるようになります そうすると線を思った方向へ引きやすくなり綺麗に書けたときの気持ちよさも味わえます
それに字は内面を表すと言われることがありますもしそうならできるだけ綺麗な線を引き美しい字を書きたいですよね私も素直で美しい字を書きたいしその想いをもって字と向き合っています

手書き文字には想いが乗る

――kaduさんは普段どのような筆記具を使うことが多いですか?

家で書くときはガラスペン外出先では万年筆をよく使っていますあとボールペンもよく使いますボールペンはインクで使い分けていて油性ボールペンはスピード重視でさらさらと書きたいときに使い油性とは違ったタイプの水性ポールペンやゲルインクのものは字をより綺麗に見せたい時などに好んで使っています。

――水性ボールペンで書いた方が文字が綺麗にみえるのですか?

はい水性の方が文字の書き始めの打ち込みを綺麗に表現しやすく線の強弱も出しやすんです特にペン先の太さが0.5mmか0.7mmのものが線を表現しやすいのでよく選んでいますちなみに文房具屋さんで試し書きをするとき私は縦書きでのしと書いています線の強弱を確認しやすくておすすめですよ

――今回試していただいたZOOM L1も水性ゲルボールペンですが印象はいかがですか?

とても書きやすいですねインクの伸びがよく発色も綺麗で素敵ですそれにデザインもとてもおしゃれでかわいいですね大人っぽい中にも優しさを感じますデザインがいいので仕事のときにも使いやすそうです。

――美文字講師以外の仕事もされているようですがそこでも手書きをすることは多いですか?

そうですね封筒の表書きを書いたり仕事仲間にちょっとした手書きメモを渡すことがありますね少しでも綺麗な字で書いて相手にいい気分になってもらいたいと思いながら書いています
デジタルでもいいのですが私はやはり手書きにこだわりたいです手書きはデジタルと違い書いた人の個性も文字に反映されます親しい人から手紙や手書きメモをもらうと相手の顔が思い浮かぶし大切に保管したくなりますよね手書きはコミュニケーションツールとしてとても優れているのだと思います

――確かに手書きにはデジタル文字にはない情報を込められますよねそれでは改めてkaduさんが考える手書きの魅力 を教えてください

想いを乗せられることです私は子どもが学校を卒業したときなど家族の大切な節目で手紙を渡しておりいつも味方だよありがとうといった感謝の気持ちなど想いをしっかり伝えるように心がけています面と向かってはなかなか言えないことでも手書きなら伝えられます

手書きの手紙を送るときは間違えたらもう一度紙に書き直す必要がありますそれは不便なことと思われがちですが裏を返せばその時間を大切にしていることを意味しますその相手のことを想う時間手書き文字に乗りきっと伝わると思います。

kaduかづ)

美文字講師2016年より手書き作品をSNSに投稿優しさを感じさせる字が理想の字として人気になるオンライン講座美文字をめざす ボールペン字講座やワークショップを開催し美文字のコツや楽しさを提案著書に心がはずむ 毎日が潤う 書きたくなる美文字KADOKAWA

Instagram | @kadu2544

Direction:CREEK & RIVER
Writer:島尻明典
Photo:吉村永

Pen:ZOOM L1(マットブルー)